SSブログ

ダヴィンチ・コード [本や映画]

「ダヴィンチ・コード」は、原作を読み、そのあとDVDで映画を観た。

ダ・ヴィンチ・コード 上・中・下巻 3冊セット

ダ・ヴィンチ・コード 上・中・下巻 3冊セット

  • 作者: ダン・ブラウン
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2006/03
  • メディア: 文庫

ダ・ヴィンチ・コード デラックス・コレクターズ・エディション

ダ・ヴィンチ・コード デラックス・コレクターズ・エディション

  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • メディア: DVD


もともと外国の小説を読むのは苦手なほうだ。

まず登場人物の名前が覚えられない。
そもそも、対日本人ですら名前を覚えるのが苦手なのに
外国人の名前を覚えるのは相当の集中力を要する。

英語訳特有の言い回しも苦手だ。
「君のたくらみは、彼の手を煩わせるのに値しないほど些細なものさ」
みたいな。
なんじゃその言い回しは!!と思うわけですよ。
日本人が描いた小説の中に出てくる登場人物で、
こんな言い回しをするのは御手洗潔くらいだろうとも思う。

話が逸れたけれども、そんな私にとって「ダヴィンチ・コード」はどうだったかというと
異国の人の名前とかおかしな言い回しとかに振り回されることなく
一気に読める小説でした。

これを読み、まず感じたのは、日本は宗教が生活に根付いてないということ。
この作品を読むに当たっては、キリスト教の基本的な背景やわかっていないと
それだけでハンデキャップとなる。
しかし、それすらも新鮮に感じ、興味深い内容だった。

それゆえ、キリスト教を信仰している人々にとって、この小説が
どのように受け止められたのか、それはとても気になるところだ。

ところで、原作では登場人物の迷いだとか内面の葛藤だとかが
細かく描写されていて、心理的にもハラハラドキドキする場面が
多かったように思うが、映画はそれをすべて割愛してしまっていた。

さらに、あまりにも都合よくスラスラと謎を解いていってしまうので、
登場人物に厚みがなくなってしまったのが惜しい。
せっかくのトムハンクスも、影が薄ーくなってしまっている。
ひとつの謎を解いたらまた次の謎があって、真実にたどり着くまでに
果てしない産みの苦しみがあったはずなんだけど。

限られた時間で表現しきらねばならない映画だから仕方ないとはいえ
なんかもったいないなと思ったし、原作を読んでおかないと
理解が中途半端となり更にもったいない感じだ。

ちなみに、この作品を、私は日本語訳で、夫はペルシャ語訳で読んでいる。
そして一緒に映画を観た。(日本語吹き替えで。)


-------以下、ネタバレあり&読んだ人じゃないと意味が分からないかも-------


私:本ではアリンガローザはこんな悪い人間じゃなかったように思うんだけど。
夫:アリンガローザはシラスに殺すよう命じたりしているから悪い人間だったよ。
私:えー、そんなはずないよ、そんなことは命じてないはず。

等々、意見の食い違いが発生。

アリンガローザは、オプスデイがバチカンから追放されそうになって、
バチカンから渡された手切れ金で聖杯を手に入れることで
バチカンから追放されないための切り札となると導師にそそのかされ、
聖杯のありかを探るためにシラスを差し向けはしたけども
殺せとかそういう物騒な指示はしていないし、
アリンガローザはそもそもそんな汚い人間じゃなく、誠実な宗教家である・・・
と理解してたんだけど、違ってる?

訳によって話が違っているのか、それとも
私の理解が違っているんだとしたら、もう一回読み直しだな・・・・

あと、ソニエールはソフィの本当の祖父だと思ってたんだけど、それも違うの?
自動車事故で死んだのはソフィの両親だけで、弟(映画では兄になってたな)は
祖母に引き取られて地下に潜ることになって、
ソフィは祖父に引き取られたってことじゃなかった?

映画の最後に出てきた老女は「私はあなたの祖母」って言ってたけど
彼女は小説ではソニエールの妻だったと思うんだけど・・・・

と、原作の人物構成も変えられている個所があり、「うーん」な感じ。

結論
映画を観るためには原作を読んでおくのが望ましいけど、
原作との違いによって消化不良が起きる。
小説の中の状況を映像として見るということでも、
映画で見られるシーンは限られているので、
映画は観なくてもよかったかな・・・・という気がする。

映画だけ観ていたらきっと感想も違ったんだろうな。
しかしこの話を読んで、断然ルーブルに行きたくなったのは事実。

評価
原作★★★★★
映画★★☆☆☆
nice!(1)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 1

コメント 2

jewel

私も同じです!
海外モノの本はどうしても読みづらく
大好きな村上春樹さんの訳でも
あまり没頭できないほどで敬遠していましたが
ダヴィンチコードだけはめちゃめちゃ面白かった!
こんなに続きが読みたいと思った本はなかったくらい。
そして映画、私も同意見です(笑)・・。
本が面白すぎましたよね~。
ダン・ブラウンの本は、「天使と悪魔」も買いました。
面白かったですよ♪
by jewel (2008-10-15 14:39) 

ayupot

>jewelさん
コメントありがとうございます。
同じですか^^
外国語訳って特有のナニカがありますよね。
外国の小説を読もうと思い立ったのは
シドニーシェルダン以来でした。(「ゲームの達人」です!)
「天使と悪魔」も、ラングドンが主人公なんでしたっけ?
読んでみようかな。
by ayupot (2008-10-16 17:40) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。